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アメリカでの就職活動・転職活動

グーグルやフェイスブックなどの有名企業が揃うベイエリアは、GDP世界ランク上位国に匹敵するほどの経済規模を誇る。更なる発展を求める日系企業・行政機関の進出や視察が継続的に増える一方で、新たなキャリアチャレンジを求めてこのベイエリアを新天地とする求職者も後を絶たない。企業の人材獲得競争の激化と同様に、求職者にとってもここは激戦区だ。ヘッドハンターやリクルーターの活動も活発なため、現職の有無、本人の意思に関わらず就職・転職の機会は訪れやすい環境である。それ故に、そのチャンスを掴めるか否かも重要だ。AIの活用や様々な技術躍進から求められる人材やスキルセットが変わり、ただスキルを磨くだけではなく、新たなスキル習得やキャリアシフトなど将来を見越した戦略的な就職・転職活動、またその心構えが必至だ。まずは基礎となる就職ノウハウを心得ることと、地域に詳しいリクルーターとの情報交換の場を活かし、キャリアアップを目指して欲しい。

 

人材紹介会社を活用する

 人材紹介会社というと、「派遣のお仕事の紹介」と思う人も多いが、ほとんどの日系人材会社は正社員の仕事紹介をメインにしている。人材紹介会社を下記の目的で活用することをお勧めする。

1.無料就職・転職相談

2.景気やマーケット動向のリサーチ

3.履歴書・面接アドバイス

4.強みを最大限に生かした就職希望先へのアプローチ

5.オファーに至るまでの交渉業務委託

 

 求人広告は出していないが、即戦力になりそうな人材は常に欲しい、と思っている企業も多い。業界のプロであるコンサルタントやリクルーターとの関係を築いておくことで、自分のキャリアを活かす求人情報をタイムリーに入手し、応募することで、就職・転職チャンスをより高めることができる。また、応募条件を満たしているかや、どうして採用検討をしてもらうべきかなど、直接応募する際にできないアピールも、人材のプロが代行するのでより効果的だ。

 

履歴書を準備する

 いかなる職務経験がある求職者でも、まず準備をしておく必要がある。英文履歴書は内容だけでなく、書き方(フォーマット)や、誤字脱字の有無、業績が明記されているかなどが、審査通過を決める大きな役割となる。中には数百ドルをかけて、プロに履歴書作成を頼む人もいるくらいだ。基本のフォーマットは、オンラインや本屋、そして大学のキャリアセンターなどで入手できる。応募者は自分だけではないことを常に意識し、自分の経験が応募する求人募集で求められているスキルや経験をどれだけ、そしてどのように満たしているかを明確に表記する必要がある。

 

 大手オンライン求人サイトなどを利用して、採用活動をしている人事によると、募集ポジションによっては、1ポジションに対し履歴書が100枚以上届くという。最低条件を満たさない応募者の方が、条件を満たす応募者より多いため、人事が1枚の履歴書に目を通す時間は10秒程度だ。そこで人事はまず履歴書の見た目や、目に飛び込むキーワード(例: 語学能力、パソコンスキルなど)で、条件を満たしているかや、面接をしたいかを決める。通常面接に進めるのは10名程だ。高い競争率を勝ち抜くためにも、履歴書をしっかりと準備する必要がある。

 

 また、仕事経験があまりない新卒や第二新卒者は、履歴書が1枚に満たないなどの問題が生じえるだろう。その場合は、学校に在学時のアクティビティ(例: ボランティア活動やインターンシップなど)を取り上げることをお勧めする。その際、大切になるのは、応募する会社や仕事内容が、選んだアクティビティとどう関連するかを検討した上で、活動内容を明記することだ。応募する仕事にまったく関係のないアクティビティや活動内容だと、応募する仕事への興味が伝わらない。よって履歴書を作成する際は、職務経験の有無に関わらず、内容を応募する仕事に合わせて作成することが大切だ。

 

面接をする

 面接に進んだとき、どのポジションにおいても、回答を準備しておくべき質問は下記だ。

1. 自己紹介・PR

2. 長所と短所

3. 志望動機

4. 中期・長期の目標

 

 日本語と英語両方で練習しておくことが大切だ。また、企業研究は欠かせない。企業情報はウェブサイトから簡単に入手できるが、近年はフェイスブックやリンクトインなどのソーシャルメディアを活用している企業も多いため、リクルーティングに関する情報や企業概要、そこで実際に働いている人のコメントなども企業研究に大いに活かせる。また、面接官になるのは通常、人事、部署のマネージャーや上司となる方、そして社長だ。面接の回数は採用決定まで平均2〜3回で、遠方から求人にアプライする際は、スカイプなどのウェブインタビューを実施する企業も増えている。面接は、企業カルチャーに合うか、仕事において必要なスキルを持ち合わせているかなど、細部にわたってチェックが入るため、面接練習や場数を踏んでおく事が、本番の面接パフォーマンスを上げるカギになるといえる。

 

採用決定まで

 数回に及ぶ面接が終了し、次なるステップとなるのはバックグラウンドチェックだ。アメリカでは学歴や職歴詐称が多く、企業は雇用リスクを最小限に抑えるために、調査を実施する。この調査を怠り、もし雇用者が窃盗や暴行などの問題を起こした場合、雇用主はNegligent Hiring(雇用主の怠慢雇用)で罪を課されるリスクを負う。この調査には1週間ほどかかり、無事に終えたら、給料交渉などを経て最終結果がでる。求人募集に対して個人で応募した場合は、給料額やビザ・引越し費用サポートの有無、そしてスタート日調整の一連の交渉を自分で行うことになるので、相場などを把握した上で交渉に臨まねばならない。人材会社を通すメリットは、この最後の詰めの部分を、経験あるリクルーターに託すことができる点ではないだろうか。

 

アメリカでの就職・転職活動は、「日英バイリンガル」であること以外に、強みとなる経験やスキルが必要である。そのための心構えとして、履歴書は経験や強みが引き出される内容か、面接では企業分析した上で自己PRや質問に回答をする準備ができているかなど、履歴書や面接が自分をアピールする場であるということを意識することが重要である。人材紹介会社やソーシャルメディアなどの新技術をうまく活用しながら、ステップアップにつながる就職・転職を実現して欲しい。

 

情報提供:PASONA N A, Inc.

Sachie Ichimura(市村 祥恵)

www.pasona.com

 

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アメリカ就職・転職体験談

課題や授業、課外の活動と日々忙しい留学生。日本の学生とは就職活動についての情報量や卒業時期が違う彼らにとっては企業の下調べや自己分析など、事前の準備が成功のカギとなる。今回は、ケンタッキー大学で会計学を学び、4月から日本での就職が内定している足立真美さんに自身の大学生活と就職活動について聞いた。

 

 

まずは自己分析。強みと弱みを知ることから

 

ケンタッキー大学・足立 真美

高校を卒業した2014年の夏に渡米。4カ月の語学学校を経て2015年1月にケンタッキー大学に入学。6歳の頃から続けていたテニスを武器に大学ではフルスカラーシップを取得。大学では会計学を専攻し、2018年12月に卒業。2019年4月から日本で就職することが内定している。

 

渡米のきっかけ

 日本の高校の卒業を前に進路で迷っていた時にアメリカの大学のテニス部の監督から連絡をいただき、アメリカの大学について興味を持ったのがきっかけです。もともと中学校の頃から本格的にテニスをやっていたので、大学でも続けたいという思いがあり、アメリカの大学ではフルスカラーシップをいただきながらテニスと勉強の両立ができることを知り、より一層留学への思いが強くなりました。

自己分析について

 私の特徴はテニスと勉学を両立していたことだったので、タイムマネジメントが得意という点をアピールしました。特に面接では、遠征中などにいかに時間を作って効率的に大学の課題やテスト勉強をしていたかなど、詳しくお話ししました。

企業研究について

 私は日本の企業に就職したいと思っていたのですが、日本の学生に比べてなかなか企業研究ができないのは不利に感じていました。そのような中、インターネットで企業のホームページや過去の就活生の話などが載っているサイトを見つけ、その情報を主に自分の就職活動に役立てていました。

日本とアメリカのどちらで就職を希望していたか

 私は日本での就職を希望していました。高校まで日本で生まれ育ち大学でアメリカに行ったことにより、日本の良さを再認識でき、環境の整っている日本で仕事をしたいと思うようになりました。また、日本の企業はほとんどが終身雇用で福利厚生などがしっかりしているので、手厚いサポートを受けることができると思ったのも一つの理由です。

 

キャリアフォーラムへの参加

 初めて参加したのは大学3年時の夏休み中に開催された東京サマーキャリアフォーラムです。そこでは、応募はせずどんな企業があるのかを見て回りました。同じ年の11月のボストンキャリアフォーラムでは8社ほど応募をして、6社ほどと面接をしました。結果的にはボストンでお会いした企業とは違う会社にお世話になることになりましたが、この2つのキャリアフォーラムでの経験はその後の就職活動において大変いい経験になりました。

 

就職先選びのポイント

 私は先輩社員や役員の方々の人柄を一番に見ていました。就職したら、ほぼ毎日朝から晩まで一緒にお仕事をすることになるので、周りの社員の方たちの人柄を第一に考えていました。その他では勤務形態や勤務地も私にとっては大事な条件でしたので、その点はよく調べていました。

 

就職活動で苦労したこと

 日本の企業に就職するのに、アメリカにいながらだと日本の学生と同じような就職活動ができない点に苦労しました。日本の学生は大学の先輩などのつながりでOB、OG訪問など気軽にたくさんの方にお話しを聞けるのは羨ましいと思っていました。そのデメリットを補うには、私のアメリカでの生活を通して得た様々な経験をアピールすることでした。日本の学生との大きな違いはアメリカで4年間単独で生活したことなので、本当に強くアピールしたことを覚えています。

 

就活生へのアドバイス

 学生のうちはやりたい仕事がない人が多いと思います。実際に私も何をやりたいのか、就職活動が近づいてもなかなか分かりませんでした。そんな自分が私と同じような境遇にいる学生にアドバイスできることは、まずは自分がどういう人で、どんな強みや弱みがあるかなど自己分析に時間をかけることが大切だと思います。企業研究や企業選びは自己分析の結果をもとに自分に合っている企業を選択していく方法が一番適切だと思います。

 

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グローバル人材就職イベント体験談

CFN※キャリアフォーラムとは

 海外の大学に留学している学生が日本の就職活動に存分に参加できないため、短期で就職活動ができるように優遇してくださる貴重な就職イベントだと思います。

※CFN・CareerForum.Net:ディスコが運営する日英バイリンガルのための就職・転職ジョブサイト。キャリアフォーラムでは200社を超える日系企業が、世界で活躍する学生を対象に面接や企業説明会を行う。アメリカのみならず、世界中から学生が集まり、優良企業が数多く参加するため、留学生にとって貴重な機会となる。

 

キャリアフォーラム参加のメリット

海外の大学に留学している学生を求めている企業とお話しできる良い機会だと思います。また応募した当日にすぐに面接をしてくださったり、対応が早急なので数日間で内々定まで得られる学生がいるなど、メリットは多いと思います。

 

当日の様子

 大学3年時の東京サマーキャリアフォーラムと同年のボストンキャリアフォーラムに参加しました。数週間前からスカイプ面接やメールでのやり取りを通して、当日の面接のスケジュールを前もって立てていました。その結果、朝から夕方まで6社ほどと面接を繰り返し、夜はディナーにお誘いいただいた会社の方々と交流を深めました。ボストンキャリアフォーラムでは3日間参加しましたが、本当に忙しい3日間でした。

 

参加するにあたって気をつけたこと

 企業によっては応募締め切りが早いので、企業ごとに締め切りの日時を確認して早めに応募することが大事だと思いました。また、応募の時点でWebテストなどの受験を求めている企業が多々あるので、Webテスト対策をしっかりすることも大切だと思います。

 

「こうすればよかった」と思うこと

 就職活動にあたっての軸をもっとしっかりさせておくべきだったと思います。面接で他に応募している企業などを詳しく聞かれることが多く、関連性のある企業でないと不思議に思われることがあったと思います。

 

後輩へのアドバイス

 大学の勉強とキャリアフォーラムの準備を並行してやるのは予想以上に困難です。夏休みや冬休みの間にある程度企業について調べたり、自己分析を繰り返し、本当に行きたい企業に絞って応募するのも一つの手だと思います。また、当日にいきなり筆記試験をやる企業もあるので、Webテストと重ねてSPIなどのテスト対策を前もって準備しておくことが重要だと思います。

 

協力:DISCO International, Inc. / careerforum.net

記事:足立 真美

 

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アメリカでの会社設立

アメリカで会社を設立するには、会社の形態や登記の仕方、様々な法律など、アメリカのシステムを理解し準ずる必要がある。ここでは、アメリカで会社を設立するメリットや起業までの流れを簡単に紹介する。ただし、実際には全ての作業を英語で行うことが必要になる上、法律上の様々なルールがあるため専門家に相談することを勧める。

 

アメリカでの会社設立を行うメリット

●日本よりもリベラルなアメリカの風土

 日本で会社を設立する場合、最低資本金の設定や会社役員の設定など、多くの規制がかかる。例えば会社は登記をすることで法人格を与えられ、さまざまな権利や義務を追うが、そこにたどり着くまでに多くの労力、時間、資金がかかってしまう。その点、アメリカでの会社設立は日本と比較するとリベラルなため、起業への道のりがよりスムーズで、日本の起業家たちのビジネス発端の近道になるだろう。

 

●資産を保護しやすい

 アメリカで会社を設立すると、不動産、車、家族の貯蓄など事業主の個人財産を守ることができる。アメリカでは州内の事業許可を取得した上で、銀行口座開設や事務所リースなどの業務を行なえる。事業許可取得が信用につながり、結果的に資産保護の役割を果たしてくれるのだ。時間がかからず、説得力も抜群な信用証明となり得る。

 

●個人事業主よりも節税効果が高い

 アメリカで事業を行う場合、利益を会社にプールすることで税率を軽減できるため節税が可能だ。アメリカで組織化して「会社が利益を得て自分にお給料を支払う」という形にすれば、お給料や税金も会社の費用になり収入から控除できる。また、一概には言えないが、自分で経理も手がける個人事業主に比べ、税務署の監査に引っかかる確率が低くなる。たとえば2006年の統計を見ると個人事業主は32分の1の確率で税務署からの監査を受けていたが、普通のサラリー受給者の場合は124分の1。逆にいえば、個人事業主は常に税務署の目に常にさらされているとも言えるだろう。さらに法人でない場合、「ドル決済ができない」「クレジットカード入金を受け取れない」「日本からの出荷に手間がかかる」など、困るケースが数多くある。こういったことは、小さなオンライン事業やオンライン・オークションビジネスだろうが、本格的な輸出輸入事業であろうが個人事業であれば同じことだ。

 

●ビザの申請が可能になる

 具体的には会社をアメリカで法人設立後、日本に支店登記を行う。こうすることで日本のビジネスの基盤もできるため、アメリカ駐在員ビザなどの就労ビザの申請も可能になる。

 

●アメリカ企業として堂々と取引できる

 現地に銀行口座を開設して「アメリカの企業」としての存在感を身につければ、取引先である現地業者に強い説得力をアピールできるということも忘れてはいけない。アメリカでの基盤があるということは、ビジネスを進めていくにあたりとても重要になる。個人事業主と会社社長では相手の受ける印象が変わる。当然ながら社長の方が信頼性に富み、専門家としての評価も高くなる。顧客は常に信頼できる専門家を探しているのだ。

 いまや、ビジネスを無制限に展開できる時代。そのほかにも円ドル為替変換利益など、アメリカには無限の可能性がある。アメリカ在住の日本人であれば、メリットはさらに増大すると言えるだろう。

 

アメリカでの会社設立の手順

●会社設立

STEP1: 会社の名前を決める

 まず社名決定に際しては、希望する名前が使用可能かどうかを調べる必要がある。またLLCの場合は名前の最後に「LLC」を、CコーポレーションやSコーポレーションの場合は名前の最後に「Inc.」「Corp,」「Co.」「Incorporated」などをつけるなどの決まりもある。

 

STEP2 : 会社の場所(ロケーション)を決める

 会社の場所は、実際にビジネスを行なう場所にすることが適切。そうすれば登録料も税金も自分のいる州にだけ支払えばよく、費用も最小に抑えられる。同時に、法人税の高い州に登録すると税金の負担は大きくなる。例えばフロリダ州は個人の所得税がないなど税金面でメリットが多いため、起業に適した州といえる。

 

STEP3 : 会社設立の目的を決める

 会社を設立して何を行なうのかなど、目的を明確にする。そして、専門家のアドバイスの元あらゆる法的なビジネス業務を決めていく。

 

STEP4 : 役職を決める

 取締役、社長、秘書、会計役など、会社に関わる人たちの役職を決める。日本と違って厳格な規定がないため、州によっても異なる。たいていの場合、一人ですべての役職を兼任することもできる。

 

STEP5 : 株式数を決める

 会社を設立するにあたって、株式数は非常に重要。専門的な知識も必要になってくるため、スタンダードな数字を専門家に聞くと良いだろう。

 

STEP6 : 登録代理者を決める

 自身で会社設立登録をすることも可能ではあるが、会計事務所、弁護士事務所など、会社登録代理業者としてのサービスを行っているところに依頼することもできる。それぞれの会社形態、ビザステータスなどケースバイケースであり、専門知識が必要なことも多いので、経験豊富な信頼できる人に頼もう。

 

STEP7 : ビジネスライセンスの取得

 会社登記と同時に、一般的にアメリカでビジネスを行うには、事業内容に応じた「ビジネスライセンス」を取得する必要がある。州・郡・市によってライセンスの仕組みが異なるため、実際にビジネスを行なう場所において、調査・取得が必要となる。

 

ビジネス計画・事業計画の立て方

 会社ができたら、次はビジネスプランニング(事業計画)とゴールセッティング(目標設定)を行う。自分が今どこにいるのか、どこへ向かって歩いているのか。これらが分からなければ先に進めないどころか、間違った場所に行けば時間を無駄にし、取り返しがつかない大変な惨事になる場合もある。このプロセスはとても重要で、面倒臭がってはいけない。ぜひ時間を取ってじっくり考えてみて欲しい。

 

①何を達成したいかを考える

 この段階では、職業というよりは自分の人生観といった大きなものを考えてみる。人生の中で達成したいこと、それを考えるとワクワクする、楽しくなることは何か。ただし、あまり長々考えすぎるよりは、毎日少しずつ、継続するのが大事だ。1日5分以内と決めておこう。

 

②書面に書く

 目標・計画ができたら、必ず書面に書く。頭の中だけであれば具体的に落とし込みづらいほか、日々の忙しさの中で忘れてしまいがちだからだ。また、自分に対するコミットメントとして、いかにそれが大事であるかを自分に言い聞かせるためでもある。

 

③ビジネスの大まかな目標・計画を

  長期・短期の時期に落とし込む

 ②で書き出したビジネスの目標・計画を3カ月後、6カ月後、今年中、5年後と大体の時間に配分する。

 

④具体的な数字を打ち出す

 目標を具体的な数字にして表す。大きい数字でも構わない。思い切って書いてしまおう。

 

⑤目標を期間別にブレークダウンする

 上記で大まかな目標や計画ができたら、それをさらに1週間、1カ月単位で具体的にブレークダウンしていく。例えば、④で5000万円と打ち出したら、まずは3カ月で100万円、半年後は300万円といった具合だ。数字は売り上げだけでなく、〇〇までに自分だけの事務所を持つ、〇〇までに顧客数300人などを考え、現実的に達成可能な期間ごとに見直しをする。そして、達成するためにはどのようなマーケティングを実行するかを考える。例えばウェブサイトの充実、ダイレクトメール、コールドコール、ネットワークセミナー、また範囲はローカルかグローバルか、などだ。目標のブレークダウンには意味がある。人間いきなりの大きな目標は、達成困難で嫌気がさしてしまうからだ。いきなりエベレストを登頂すると考えるのではなく、まずは近所のハイキング、来月はもう少し高い山と少しずつ達成していくと、気がつけば高い山を登頂していたりする。

 

 目標・計画を立てるときのポイントは、急がずゆっくり時間をかけることだ。一日一度は自分だけの時間を持って、じっくり考えてみることも大事だ。達成するごとに自分にご褒美を用意したり、少しずつ日記に書き留めて夢を貯金していくのも良いかもしれない。また、完璧にする必要はなく、後からいつでも修正できるということを覚えておこう。環境は常に変動しているため6か月ごとに目標を一度見直すというのも大事だ。結果が出なければただの夢で終わってしまう。目標、プロセス、結果と、少しずつ前進していこう。「継続は力なり」という言葉を思い出し、あきらめず倒れたら立ち上がる熱意と希望を持ち続けよう。

 

情報提供:尾崎真由美(Todd's Accounting)

1040CA.com

 

 

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ビジネスを営む際の税務知識

アメリカでビジネスを営む時、日本と同様に様々な税務手続きが必要となる。ただ、税金といっても、連邦税、州税、地方税、市税など、その種類も様々。そこで、ここではビジネスの形態、或いは事業規模の大小に関わらず、法人、また個人事業においても、ある程度共通して基礎知識として必要な税金の種類、また代表的な税金の内容に関しいくつか解説する。(ビジネスの形態の種類、違いについては、次のページを参照)

 

連邦所得税 (Federal Income Tax)

 連邦所得税は連邦税の中で一番代表的なものだが、簡単には収入から控除可能な支出などを引いたあとの課税所得に対し、所得税が課せされる。法人の場合、一般的にはForm1120という用紙を用いて確定申告を行い、決算後4カ月目の15日が申告期限となっている(12月決算の法人の場合は4月15日が期限となる)。また個人事業の場合は、個人の確定申告(Form1040)の中においてSchedule Cという別紙を添付することにより、4月15日までに申告することになる。なお、控除可能な支出の対象、範囲、或いは所得税の税率などに関しては、税法改正に伴い諸々変化があったため注意が必要といえる。

 

州所得税、事業税

(State Income Tax / Franchise Tax)

 アメリカの多くの州では、連邦税の所得税と同様に、各州においても所得税を課している。カリフォルニア州も例外でなく所得税を課していて、カリフォルニア州において事業を行う法人、LLCはこの税金をFranchise and income Tax(事業、および所得税)として納付する義務がある。基本的には連邦所得税と同様に、課税所得に税率(基本的に8.84%)を課す仕組だが、異なる点は、たとえ課税所得がマイナスで赤字であっても、年間最低$800の税金(事業税)を納めなければならない。また法人の場合は一般的にForm100という用紙を用いて確定申告を行い、決算後4カ月目の15日が申告期限となっている(12月決算の法人の場合は4月15日が期限となる)。一方個人事業の場合は、LLCでない限りこの$800の納付義務はなく、連邦の個人の確定申告書(Form1040及びSchedule C)を添付することにより、個人事業の収支を申告することになる。

 

売上税、使用税 (Sales and Use Tax)

 Sales Taxは所得税と異なり、カリフォルニア州においては一般的には州内において販売される商品(有形物)の取引きに際し税金が課せられ、最終使用者への商品販売者がSales Taxを徴収し、CDTFA(California Dept. of Tax and Fee Administration)に納める義務を負う。またSales Taxは正確には4つ(State、County、Local、District)の税金の合計で課されるが、Districtの税率が異なるので、Sales Taxも各Districtにより多少異なるので注意が必要だ。

 一方Use Taxは、州外から商品を購入して州内で使用する場合に課せられる税金を指す。州外から商品を購入する場合、基本的にはSales Taxは課せられていないので、州内で購入した場合に発生したであろうSales Taxと同額の税金を、使用者はUse Taxとして納めることになる。

 なお、Sales and Use Taxは一般的にCDTFA-401という用紙を使用して申告を行うが、申告のタイミングはBOEにより指定された頻度で、年間、四半期、月次毎に申告することになる。またSales Taxの税率は都度変わるため、最新の税率を確認しておくことが肝要といえる。

 

ビジネス・ライセンスと市税

(Business License & City Tax)

 ビジネスを行う際には、ビジネス・ライセンスの取得が必要だが、これはビジネスの所在地(主にCity)で取得することになる。

 また、各市ではビジネスを行う際の各種規定を設けているので、自身のビジネス内容に関する規定、或いは税金について登録する市で必ず確認する必要がある。なお、税金の内容は市によって異なり、Net income(Net収支)に対してではなく、Gross receipt(総収入)、或いはPayroll(給与)の額により市税を課す市もあるので、ビジネスを行う市における市税の有無、課税方法、申告方法、若しくは申告・納付時期などを確認することが肝要。

 

固定資産税 (Property Tax)

 ビジネスを登録する際、市以外にCounty Assessor’s Officeにも登録が必要だが、こちらでは固定資産税を納めることになる。固定資産税は、一般的には有形資産(車両、商品在庫などは対象外)に対し一定税率を課すものだが、税率はCountyにより異なる。主に毎年1月1日にビジネスが保有する固定資産を申告し、County Assessorによる評価を受け、年内に固定資産税を納付することになる。

 

予定納税 (Estimated Tax)

 ところで、いずれの税金も、納めるタイミングがそれぞれ定められているが、所得税、売上税については共通して予定納税という制度がある。これは、一年間に納めるであろう税金を、定められた回数、および割合で分割して納付する制度で、税金の種類により納付額、タイミングが多少異なるので注意が必要。例えば連邦所得税の場合、納付額は年4回(ビジネスの会計年度のそれぞれ4、6、9、12カ月目の15日)で、均等に25%の納付が必要となる(年度末に納める所得税が$4,000の場合、それぞれのタイミングで$1,000ずつ納付する)。一方、カリフォルニア州の所得税については、納付額の割合が、それぞれのタイミングで30%、40%、0%、30%(2017年度)と毎回異なったりするので要注意。またSales Taxについては、納付額、あるいは申告の頻度により予定納税の要否、時期が異なるので、Seller’s Permit取得時に確認しておくことが必要。いずれの予定納税においても、納付額が定められた割合を下回った場合、ペナルティが課せられるので注意が必要。

 

Permanent Establishment (PE)/

NEXUSという考え方

 ビジネスを営む際、何処(どの州、市、機関など)に税金を納めるかを判断する時に、PE/NEXUSというものを意識しなければならない。日本語では恒久的所在 / 結び付、などという意味で、ビジネスが実際にどこで行われているかが、税金を納める際の重要な判断基準の一つであり、事業主はこれを意識する必要がある。例えば、州税の無いネバダ州に会社を設立して、実際にはカリフォルニアでビジネスを行った場合、カリフォルニア州に対する納税義務が発生する。つまり、会社の設立場所と、納税場所は必ずしも一致せず、PE/NEXUSの考え方に則り納税地はビジネスを実際に行っている場所となる。よく税金の無い州に会社を設立すれば税金は発生しない、と誤解される場合があるが、必ずしもそうではないので注意が必要。

 

その他の税務手続き

 いくつか紹介したように、税金と一言で言っても様々な種類があり、その申告方法もそれぞれ異なる。また、今回紹介した税金以外にも、社員を雇用した場合に発生する雇用関連の税金(社会保険税、失業保険税など)、個人事業に関連するSelf-Employment Tax、高額所得者に課せられる追加の医療保険税(Medicare Tax)、あるいは特定の支払い(利息、配当、ロイヤルティなど)を海外に送金する場合に必要となる源泉税(Withholding Tax)の納付義務など、ビジネスを営む中では、その運用により様々な税金に対する対応が必要となる。

 また各税法も毎年の景気などに左右され、その規定が頻繁に改定されたりするので、常に最新の規定を知り、適切な税金を納められるよう対処することが肝要と言える。なお各税務署では、管轄する税金についてのPublicationなどを無料で開示、提供しているので、各税務署あるいは専門家に前広に確認し、事前準備をされることを勧める。

 ところで、Sales taxはカリフォルニア州では基本的には有形物が対象の税金ではあり、Digital products(ソフトウェア、電子メディアなど)は課税対象外となっているが、他州ではSale tax対象の州もあり、カリフォルニア州も将来課税対象として検討されているなど、州税務当局の今後の同行は注視することが肝要と言える。

 

情報提供:松本孝之CPA (Matsumoto & Associates, CPA)

www.ma-cpa.com

 

 

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データ保存対策

ビジネス、家庭でのデータ保存対策

家庭でも職場でもパソコンが一人に一台は当たり前。今ではそれに加えてスマートフォンやタブレットも一人一台の時代。それらのデバイスを使ってメールを読んだり送ったり、写真を撮ったりと様々な用途で使用されている。中には友達から送られてきたメールに大切なデータが添付されていたり、大切な思い出の写真などもたくさんあるはずだ。

 

 

データはクラウドサービスに一括管理

 それらの大切なデータをどこに保存しているだろうか? あるデータはパソコンの中、またあるデータはスマートフォンの中やクラウドサービスの中といった具合にバラバラに保存していないだろうか? あちこちの場所にバラバラに保存していては大切なデータを無くしてしまったり、パソコンの故障とともにデータまで失ってしまうこともあり得る。クラウドサービスにまとめてデータを保存しておけばスマートフォンの紛失やパソコンを買い換える時などには手軽にデータを取り出せるので安心便利だ。

 

お勧めの保存対策方法

 しかし、クラウドストレージだけに頼ってしまって大丈夫だろうか? クラウドサービスを使い始める前から撮りためていたデジカメで撮った写真や動画は、クラウドサービスに保存せずそのままパソコンの中に眠ったままというのもありそうな話だ。また、今まで無料で使っていたクラウドサービスが突然サービス終了になったり、パスワードを忘れてアクセス出来なくなったり、家族のメンバーそれぞれがどこのサービスを利用しているか知らないということもありがち。家族の大切な思い出の写真や動画は、そういった万が一の場合にも消えて無くなることがないようにしっかりと対策を行っておくことをお勧めする。

 

 その方法の一つにNAS(ナス、Network Attached Storage)と呼ばれるデータ共有用ハードディスクがある。会社に勤める人なら、職場でNASを使っている場合も多いかもしれない。

家庭のWiFiネットワーク内にNASを設置することで、パソコンやスマートフォン、タブレットなどから自由にアクセスして、共有フォルダと呼ばれる場所にデータを保存したり閲覧したりすルことができる。クラウドストレージサービスとよく似たものではあるものの、すべてのデータが自分の家の中にあるので、突然サービスが打ち切られるなどの心配がない。パソコン、スマートフォン、タブレットなどそれぞれのデバイスの中に別々に保存されているデータも、このNASの一つの共有フォルダの中にコピーして保存するすることも可能だ。NASの設置やスマートフォン、タブレットからの使い方はNASの種類やアプリによって異なるので、興味があれば詳細はITに詳しい人などに相談してみよう。

 

 家族の写真や動画は一度消えてしまったら取り戻すことが出来ない大切なデータ。クラウドサービスとNAS、さらにはDVDなど複数の場所や媒体に保存しておくことも是非お勧めする。また、最近では自分の気に入った写真でフォトブックを作ってくれるサービスも増えている。昔の写真アルバムのようにデジタルデータも世代を超えていつまでも受け継いでいくことも私たちの使命と言えるかもしれない。

 

情報提供:Devicenet USA

www.devicenet-usa.com

 

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アメリカでの就職活動・転職活動

グーグルやフェイスブックなどの有名企業が揃うベイエリアは、GDP世界ランク上位国に匹敵するほどの経済規模を誇る。更なる発展を求める日系企業・行政機関の進出や視察が継続的に増える一方で、新たなキャリアチャレンジを求めてこのベイエリアを新天地とする求職者も後を絶たない。企業の人材獲得競争の激化と同様に、求職者にとってもここは激戦区だ。ヘッドハンターやリクルーターの活動も活発なため、現職の有無、本人の意思に関わらず就職・転職の機会は訪れやすい環境である。それ故に、そのチャンスを掴めるか否かも重要だ。AIの活用や様々な技術躍進から求められる人材やスキルセットが変わり、ただスキルを磨くだけではなく、新たなスキル習得やキャリアシフトなど将来を見越した戦略的な就職・転職活動、またその心構えが必至だ。まずは基礎となる就職ノウハウを心得ることと、地域に詳しいリクルーターとの情報交換の場を活かし、キャリアアップを目指して欲しい。

 

人材紹介会社を活用する

 人材紹介会社というと、「派遣のお仕事の紹介」と思う人も多いが、ほとんどの日系人材会社は正社員の仕事紹介をメインにしている。人材紹介会社を下記の目的で活用することをお勧めする。

1.無料就職・転職相談

2.景気やマーケット動向のリサーチ

3.履歴書・面接アドバイス

4.強みを最大限に生かした就職希望先へのアプローチ

5.オファーに至るまでの交渉業務委託

 

 求人広告は出していないが、即戦力になりそうな人材は常に欲しい、と思っている企業も多い。業界のプロであるコンサルタントやリクルーターとの関係を築いておくことで、自分のキャリアを活かす求人情報をタイムリーに入手し、応募することで、就職・転職チャンスをより高めることができる。また、応募条件を満たしているかや、どうして採用検討をしてもらうべきかなど、直接応募する際にできないアピールも、人材のプロが代行するのでより効果的だ。

 

履歴書を準備する

 いかなる職務経験がある求職者でも、まず準備をしておく必要がある。英文履歴書は内容だけでなく、書き方(フォーマット)や、誤字脱字の有無、業績が明記されているかなどが、審査通過を決める大きな役割となる。中には数百ドルをかけて、プロに履歴書作成を頼む人もいるくらいだ。基本のフォーマットは、オンラインや本屋、そして大学のキャリアセンターなどで入手できる。応募者は自分だけではないことを常に意識し、自分の経験が応募する求人募集で求められているスキルや経験をどれだけ、そしてどのように満たしているかを明確に表記する必要がある。

 

 大手オンライン求人サイトなどを利用して、採用活動をしている人事によると、募集ポジションによっては、1ポジションに対し履歴書が100枚以上届くという。最低条件を満たさない応募者の方が、条件を満たす応募者より多いため、人事が1枚の履歴書に目を通す時間は10秒程度だ。そこで人事はまず履歴書の見た目や、目に飛び込むキーワード(例: 語学能力、パソコンスキルなど)で、条件を満たしているかや、面接をしたいかを決める。通常面接に進めるのは10名程だ。高い競争率を勝ち抜くためにも、履歴書をしっかりと準備する必要がある。

 

 また、仕事経験があまりない新卒や第二新卒者は、履歴書が1枚に満たないなどの問題が生じえるだろう。その場合は、学校に在学時のアクティビティ(例: ボランティア活動やインターンシップなど)を取り上げることをお勧めする。その際、大切になるのは、応募する会社や仕事内容が、選んだアクティビティとどう関連するかを検討した上で、活動内容を明記することだ。応募する仕事にまったく関係のないアクティビティや活動内容だと、応募する仕事への興味が伝わらない。よって履歴書を作成する際は、職務経験の有無に関わらず、内容を応募する仕事に合わせて作成することが大切だ。

 

面接をする

 面接に進んだとき、どのポジションにおいても、回答を準備しておくべき質問は下記だ。

1. 自己紹介・PR

2. 長所と短所

3. 志望動機

4. 中期・長期の目標

 

 日本語と英語両方で練習しておくことが大切だ。また、企業研究は欠かせない。企業情報はウェブサイトから簡単に入手できるが、近年はフェイスブックやリンクトインなどのソーシャルメディアを活用している企業も多いため、リクルーティングに関する情報や企業概要、そこで実際に働いている人のコメントなども企業研究に大いに活かせる。また、面接官になるのは通常、人事、部署のマネージャーや上司となる方、そして社長だ。面接の回数は採用決定まで平均2〜3回で、遠方から求人にアプライする際は、スカイプなどのウェブインタビューを実施する企業も増えている。面接は、企業カルチャーに合うか、仕事において必要なスキルを持ち合わせているかなど、細部にわたってチェックが入るため、面接練習や場数を踏んでおく事が、本番の面接パフォーマンスを上げるカギになるといえる。

 

採用決定まで

 数回に及ぶ面接が終了し、次なるステップとなるのはバックグラウンドチェックだ。アメリカでは学歴や職歴詐称が多く、企業は雇用リスクを最小限に抑えるために、調査を実施する。この調査を怠り、もし雇用者が窃盗や暴行などの問題を起こした場合、雇用主はNegligent Hiring(雇用主の怠慢雇用)で罪を課されるリスクを負う。この調査には1週間ほどかかり、無事に終えたら、給料交渉などを経て最終結果がでる。求人募集に対して個人で応募した場合は、給料額やビザ・引越し費用サポートの有無、そしてスタート日調整の一連の交渉を自分で行うことになるので、相場などを把握した上で交渉に臨まねばならない。人材会社を通すメリットは、この最後の詰めの部分を、経験あるリクルーターに託すことができる点ではないだろうか。

 

アメリカでの就職・転職活動は、「日英バイリンガル」であること以外に、強みとなる経験やスキルが必要である。そのための心構えとして、履歴書は経験や強みが引き出される内容か、面接では企業分析した上で自己PRや質問に回答をする準備ができているかなど、履歴書や面接が自分をアピールする場であるということを意識することが重要である。人材紹介会社やソーシャルメディアなどの新技術をうまく活用しながら、ステップアップにつながる就職・転職を実現して欲しい。

 

情報提供:PASONA N A, Inc.

Sachie Ichimura(市村 祥恵)

www.pasona.com

 

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アメリカ就職・転職体験談

課題や授業、課外の活動と日々忙しい留学生。日本の学生とは就職活動についての情報量や卒業時期が違う彼らにとっては企業の下調べや自己分析など、事前の準備が成功のカギとなる。今回は、ケンタッキー大学で会計学を学び、4月から日本での就職が内定している足立真美さんに自身の大学生活と就職活動について聞いた。

 

 

まずは自己分析。強みと弱みを知ることから

 

ケンタッキー大学・足立 真美

高校を卒業した2014年の夏に渡米。4カ月の語学学校を経て2015年1月にケンタッキー大学に入学。6歳の頃から続けていたテニスを武器に大学ではフルスカラーシップを取得。大学では会計学を専攻し、2018年12月に卒業。2019年4月から日本で就職することが内定している。

 

渡米のきっかけ

 日本の高校の卒業を前に進路で迷っていた時にアメリカの大学のテニス部の監督から連絡をいただき、アメリカの大学について興味を持ったのがきっかけです。もともと中学校の頃から本格的にテニスをやっていたので、大学でも続けたいという思いがあり、アメリカの大学ではフルスカラーシップをいただきながらテニスと勉強の両立ができることを知り、より一層留学への思いが強くなりました。

自己分析について

 私の特徴はテニスと勉学を両立していたことだったので、タイムマネジメントが得意という点をアピールしました。特に面接では、遠征中などにいかに時間を作って効率的に大学の課題やテスト勉強をしていたかなど、詳しくお話ししました。

企業研究について

 私は日本の企業に就職したいと思っていたのですが、日本の学生に比べてなかなか企業研究ができないのは不利に感じていました。そのような中、インターネットで企業のホームページや過去の就活生の話などが載っているサイトを見つけ、その情報を主に自分の就職活動に役立てていました。

日本とアメリカのどちらで就職を希望していたか

 私は日本での就職を希望していました。高校まで日本で生まれ育ち大学でアメリカに行ったことにより、日本の良さを再認識でき、環境の整っている日本で仕事をしたいと思うようになりました。また、日本の企業はほとんどが終身雇用で福利厚生などがしっかりしているので、手厚いサポートを受けることができると思ったのも一つの理由です。

 

キャリアフォーラムへの参加

 初めて参加したのは大学3年時の夏休み中に開催された東京サマーキャリアフォーラムです。そこでは、応募はせずどんな企業があるのかを見て回りました。同じ年の11月のボストンキャリアフォーラムでは8社ほど応募をして、6社ほどと面接をしました。結果的にはボストンでお会いした企業とは違う会社にお世話になることになりましたが、この2つのキャリアフォーラムでの経験はその後の就職活動において大変いい経験になりました。

 

就職先選びのポイント

 私は先輩社員や役員の方々の人柄を一番に見ていました。就職したら、ほぼ毎日朝から晩まで一緒にお仕事をすることになるので、周りの社員の方たちの人柄を第一に考えていました。その他では勤務形態や勤務地も私にとっては大事な条件でしたので、その点はよく調べていました。

 

就職活動で苦労したこと

 日本の企業に就職するのに、アメリカにいながらだと日本の学生と同じような就職活動ができない点に苦労しました。日本の学生は大学の先輩などのつながりでOB、OG訪問など気軽にたくさんの方にお話しを聞けるのは羨ましいと思っていました。そのデメリットを補うには、私のアメリカでの生活を通して得た様々な経験をアピールすることでした。日本の学生との大きな違いはアメリカで4年間単独で生活したことなので、本当に強くアピールしたことを覚えています。

 

就活生へのアドバイス

 学生のうちはやりたい仕事がない人が多いと思います。実際に私も何をやりたいのか、就職活動が近づいてもなかなか分かりませんでした。そんな自分が私と同じような境遇にいる学生にアドバイスできることは、まずは自分がどういう人で、どんな強みや弱みがあるかなど自己分析に時間をかけることが大切だと思います。企業研究や企業選びは自己分析の結果をもとに自分に合っている企業を選択していく方法が一番適切だと思います。

 

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グローバル人材就職イベント体験談

CFN※キャリアフォーラムとは

 海外の大学に留学している学生が日本の就職活動に存分に参加できないため、短期で就職活動ができるように優遇してくださる貴重な就職イベントだと思います。

※CFN・CareerForum.Net:ディスコが運営する日英バイリンガルのための就職・転職ジョブサイト。キャリアフォーラムでは200社を超える日系企業が、世界で活躍する学生を対象に面接や企業説明会を行う。アメリカのみならず、世界中から学生が集まり、優良企業が数多く参加するため、留学生にとって貴重な機会となる。

 

キャリアフォーラム参加のメリット

海外の大学に留学している学生を求めている企業とお話しできる良い機会だと思います。また応募した当日にすぐに面接をしてくださったり、対応が早急なので数日間で内々定まで得られる学生がいるなど、メリットは多いと思います。

 

当日の様子

 大学3年時の東京サマーキャリアフォーラムと同年のボストンキャリアフォーラムに参加しました。数週間前からスカイプ面接やメールでのやり取りを通して、当日の面接のスケジュールを前もって立てていました。その結果、朝から夕方まで6社ほどと面接を繰り返し、夜はディナーにお誘いいただいた会社の方々と交流を深めました。ボストンキャリアフォーラムでは3日間参加しましたが、本当に忙しい3日間でした。

 

参加するにあたって気をつけたこと

 企業によっては応募締め切りが早いので、企業ごとに締め切りの日時を確認して早めに応募することが大事だと思いました。また、応募の時点でWebテストなどの受験を求めている企業が多々あるので、Webテスト対策をしっかりすることも大切だと思います。

 

「こうすればよかった」と思うこと

 就職活動にあたっての軸をもっとしっかりさせておくべきだったと思います。面接で他に応募している企業などを詳しく聞かれることが多く、関連性のある企業でないと不思議に思われることがあったと思います。

 

後輩へのアドバイス

 大学の勉強とキャリアフォーラムの準備を並行してやるのは予想以上に困難です。夏休みや冬休みの間にある程度企業について調べたり、自己分析を繰り返し、本当に行きたい企業に絞って応募するのも一つの手だと思います。また、当日にいきなり筆記試験をやる企業もあるので、Webテストと重ねてSPIなどのテスト対策を前もって準備しておくことが重要だと思います。

 

協力:DISCO International, Inc. / careerforum.net

記事:足立 真美

 

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アメリカでの会社設立

アメリカで会社を設立するには、会社の形態や登記の仕方、様々な法律など、アメリカのシステムを理解し準ずる必要がある。ここでは、アメリカで会社を設立するメリットや起業までの流れを簡単に紹介する。ただし、実際には全ての作業を英語で行うことが必要になる上、法律上の様々なルールがあるため専門家に相談することを勧める。

 

アメリカでの会社設立を行うメリット

●日本よりもリベラルなアメリカの風土

 日本で会社を設立する場合、最低資本金の設定や会社役員の設定など、多くの規制がかかる。例えば会社は登記をすることで法人格を与えられ、さまざまな権利や義務を追うが、そこにたどり着くまでに多くの労力、時間、資金がかかってしまう。その点、アメリカでの会社設立は日本と比較するとリベラルなため、起業への道のりがよりスムーズで、日本の起業家たちのビジネス発端の近道になるだろう。

 

●資産を保護しやすい

 アメリカで会社を設立すると、不動産、車、家族の貯蓄など事業主の個人財産を守ることができる。アメリカでは州内の事業許可を取得した上で、銀行口座開設や事務所リースなどの業務を行なえる。事業許可取得が信用につながり、結果的に資産保護の役割を果たしてくれるのだ。時間がかからず、説得力も抜群な信用証明となり得る。

 

●個人事業主よりも節税効果が高い

 アメリカで事業を行う場合、利益を会社にプールすることで税率を軽減できるため節税が可能だ。アメリカで組織化して「会社が利益を得て自分にお給料を支払う」という形にすれば、お給料や税金も会社の費用になり収入から控除できる。また、一概には言えないが、自分で経理も手がける個人事業主に比べ、税務署の監査に引っかかる確率が低くなる。たとえば2006年の統計を見ると個人事業主は32分の1の確率で税務署からの監査を受けていたが、普通のサラリー受給者の場合は124分の1。逆にいえば、個人事業主は常に税務署の目に常にさらされているとも言えるだろう。さらに法人でない場合、「ドル決済ができない」「クレジットカード入金を受け取れない」「日本からの出荷に手間がかかる」など、困るケースが数多くある。こういったことは、小さなオンライン事業やオンライン・オークションビジネスだろうが、本格的な輸出輸入事業であろうが個人事業であれば同じことだ。

 

●ビザの申請が可能になる

 具体的には会社をアメリカで法人設立後、日本に支店登記を行う。こうすることで日本のビジネスの基盤もできるため、アメリカ駐在員ビザなどの就労ビザの申請も可能になる。

 

●アメリカ企業として堂々と取引できる

 現地に銀行口座を開設して「アメリカの企業」としての存在感を身につければ、取引先である現地業者に強い説得力をアピールできるということも忘れてはいけない。アメリカでの基盤があるということは、ビジネスを進めていくにあたりとても重要になる。個人事業主と会社社長では相手の受ける印象が変わる。当然ながら社長の方が信頼性に富み、専門家としての評価も高くなる。顧客は常に信頼できる専門家を探しているのだ。

 いまや、ビジネスを無制限に展開できる時代。そのほかにも円ドル為替変換利益など、アメリカには無限の可能性がある。アメリカ在住の日本人であれば、メリットはさらに増大すると言えるだろう。

 

アメリカでの会社設立の手順

●会社設立

STEP1: 会社の名前を決める

 まず社名決定に際しては、希望する名前が使用可能かどうかを調べる必要がある。またLLCの場合は名前の最後に「LLC」を、CコーポレーションやSコーポレーションの場合は名前の最後に「Inc.」「Corp,」「Co.」「Incorporated」などをつけるなどの決まりもある。

 

STEP2 : 会社の場所(ロケーション)を決める

 会社の場所は、実際にビジネスを行なう場所にすることが適切。そうすれば登録料も税金も自分のいる州にだけ支払えばよく、費用も最小に抑えられる。同時に、法人税の高い州に登録すると税金の負担は大きくなる。例えばフロリダ州は個人の所得税がないなど税金面でメリットが多いため、起業に適した州といえる。

 

STEP3 : 会社設立の目的を決める

 会社を設立して何を行なうのかなど、目的を明確にする。そして、専門家のアドバイスの元あらゆる法的なビジネス業務を決めていく。

 

STEP4 : 役職を決める

 取締役、社長、秘書、会計役など、会社に関わる人たちの役職を決める。日本と違って厳格な規定がないため、州によっても異なる。たいていの場合、一人ですべての役職を兼任することもできる。

 

STEP5 : 株式数を決める

 会社を設立するにあたって、株式数は非常に重要。専門的な知識も必要になってくるため、スタンダードな数字を専門家に聞くと良いだろう。

 

STEP6 : 登録代理者を決める

 自身で会社設立登録をすることも可能ではあるが、会計事務所、弁護士事務所など、会社登録代理業者としてのサービスを行っているところに依頼することもできる。それぞれの会社形態、ビザステータスなどケースバイケースであり、専門知識が必要なことも多いので、経験豊富な信頼できる人に頼もう。

 

STEP7 : ビジネスライセンスの取得

 会社登記と同時に、一般的にアメリカでビジネスを行うには、事業内容に応じた「ビジネスライセンス」を取得する必要がある。州・郡・市によってライセンスの仕組みが異なるため、実際にビジネスを行なう場所において、調査・取得が必要となる。

 

ビジネス計画・事業計画の立て方

 会社ができたら、次はビジネスプランニング(事業計画)とゴールセッティング(目標設定)を行う。自分が今どこにいるのか、どこへ向かって歩いているのか。これらが分からなければ先に進めないどころか、間違った場所に行けば時間を無駄にし、取り返しがつかない大変な惨事になる場合もある。このプロセスはとても重要で、面倒臭がってはいけない。ぜひ時間を取ってじっくり考えてみて欲しい。

 

①何を達成したいかを考える

 この段階では、職業というよりは自分の人生観といった大きなものを考えてみる。人生の中で達成したいこと、それを考えるとワクワクする、楽しくなることは何か。ただし、あまり長々考えすぎるよりは、毎日少しずつ、継続するのが大事だ。1日5分以内と決めておこう。

 

②書面に書く

 目標・計画ができたら、必ず書面に書く。頭の中だけであれば具体的に落とし込みづらいほか、日々の忙しさの中で忘れてしまいがちだからだ。また、自分に対するコミットメントとして、いかにそれが大事であるかを自分に言い聞かせるためでもある。

 

③ビジネスの大まかな目標・計画を

  長期・短期の時期に落とし込む

 ②で書き出したビジネスの目標・計画を3カ月後、6カ月後、今年中、5年後と大体の時間に配分する。

 

④具体的な数字を打ち出す

 目標を具体的な数字にして表す。大きい数字でも構わない。思い切って書いてしまおう。

 

⑤目標を期間別にブレークダウンする

 上記で大まかな目標や計画ができたら、それをさらに1週間、1カ月単位で具体的にブレークダウンしていく。例えば、④で5000万円と打ち出したら、まずは3カ月で100万円、半年後は300万円といった具合だ。数字は売り上げだけでなく、〇〇までに自分だけの事務所を持つ、〇〇までに顧客数300人などを考え、現実的に達成可能な期間ごとに見直しをする。そして、達成するためにはどのようなマーケティングを実行するかを考える。例えばウェブサイトの充実、ダイレクトメール、コールドコール、ネットワークセミナー、また範囲はローカルかグローバルか、などだ。目標のブレークダウンには意味がある。人間いきなりの大きな目標は、達成困難で嫌気がさしてしまうからだ。いきなりエベレストを登頂すると考えるのではなく、まずは近所のハイキング、来月はもう少し高い山と少しずつ達成していくと、気がつけば高い山を登頂していたりする。

 

 目標・計画を立てるときのポイントは、急がずゆっくり時間をかけることだ。一日一度は自分だけの時間を持って、じっくり考えてみることも大事だ。達成するごとに自分にご褒美を用意したり、少しずつ日記に書き留めて夢を貯金していくのも良いかもしれない。また、完璧にする必要はなく、後からいつでも修正できるということを覚えておこう。環境は常に変動しているため6か月ごとに目標を一度見直すというのも大事だ。結果が出なければただの夢で終わってしまう。目標、プロセス、結果と、少しずつ前進していこう。「継続は力なり」という言葉を思い出し、あきらめず倒れたら立ち上がる熱意と希望を持ち続けよう。

 

情報提供:尾崎真由美(Todd's Accounting)

1040CA.com

 

 

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ビジネスを営む際の税務知識

アメリカでビジネスを営む時、日本と同様に様々な税務手続きが必要となる。ただ、税金といっても、連邦税、州税、地方税、市税など、その種類も様々。そこで、ここではビジネスの形態、或いは事業規模の大小に関わらず、法人、また個人事業においても、ある程度共通して基礎知識として必要な税金の種類、また代表的な税金の内容に関しいくつか解説する。(ビジネスの形態の種類、違いについては、次のページを参照)

 

連邦所得税 (Federal Income Tax)

 連邦所得税は連邦税の中で一番代表的なものだが、簡単には収入から控除可能な支出などを引いたあとの課税所得に対し、所得税が課せされる。法人の場合、一般的にはForm1120という用紙を用いて確定申告を行い、決算後4カ月目の15日が申告期限となっている(12月決算の法人の場合は4月15日が期限となる)。また個人事業の場合は、個人の確定申告(Form1040)の中においてSchedule Cという別紙を添付することにより、4月15日までに申告することになる。なお、控除可能な支出の対象、範囲、或いは所得税の税率などに関しては、税法改正に伴い諸々変化があったため注意が必要といえる。

 

州所得税、事業税

(State Income Tax / Franchise Tax)

 アメリカの多くの州では、連邦税の所得税と同様に、各州においても所得税を課している。カリフォルニア州も例外でなく所得税を課していて、カリフォルニア州において事業を行う法人、LLCはこの税金をFranchise and income Tax(事業、および所得税)として納付する義務がある。基本的には連邦所得税と同様に、課税所得に税率(基本的に8.84%)を課す仕組だが、異なる点は、たとえ課税所得がマイナスで赤字であっても、年間最低$800の税金(事業税)を納めなければならない。また法人の場合は一般的にForm100という用紙を用いて確定申告を行い、決算後4カ月目の15日が申告期限となっている(12月決算の法人の場合は4月15日が期限となる)。一方個人事業の場合は、LLCでない限りこの$800の納付義務はなく、連邦の個人の確定申告書(Form1040及びSchedule C)を添付することにより、個人事業の収支を申告することになる。

 

売上税、使用税 (Sales and Use Tax)

 Sales Taxは所得税と異なり、カリフォルニア州においては一般的には州内において販売される商品(有形物)の取引きに際し税金が課せられ、最終使用者への商品販売者がSales Taxを徴収し、CDTFA(California Dept. of Tax and Fee Administration)に納める義務を負う。またSales Taxは正確には4つ(State、County、Local、District)の税金の合計で課されるが、Districtの税率が異なるので、Sales Taxも各Districtにより多少異なるので注意が必要だ。

 一方Use Taxは、州外から商品を購入して州内で使用する場合に課せられる税金を指す。州外から商品を購入する場合、基本的にはSales Taxは課せられていないので、州内で購入した場合に発生したであろうSales Taxと同額の税金を、使用者はUse Taxとして納めることになる。

 なお、Sales and Use Taxは一般的にCDTFA-401という用紙を使用して申告を行うが、申告のタイミングはBOEにより指定された頻度で、年間、四半期、月次毎に申告することになる。またSales Taxの税率は都度変わるため、最新の税率を確認しておくことが肝要といえる。

 

ビジネス・ライセンスと市税

(Business License & City Tax)

 ビジネスを行う際には、ビジネス・ライセンスの取得が必要だが、これはビジネスの所在地(主にCity)で取得することになる。

 また、各市ではビジネスを行う際の各種規定を設けているので、自身のビジネス内容に関する規定、或いは税金について登録する市で必ず確認する必要がある。なお、税金の内容は市によって異なり、Net income(Net収支)に対してではなく、Gross receipt(総収入)、或いはPayroll(給与)の額により市税を課す市もあるので、ビジネスを行う市における市税の有無、課税方法、申告方法、若しくは申告・納付時期などを確認することが肝要。

 

固定資産税 (Property Tax)

 ビジネスを登録する際、市以外にCounty Assessor’s Officeにも登録が必要だが、こちらでは固定資産税を納めることになる。固定資産税は、一般的には有形資産(車両、商品在庫などは対象外)に対し一定税率を課すものだが、税率はCountyにより異なる。主に毎年1月1日にビジネスが保有する固定資産を申告し、County Assessorによる評価を受け、年内に固定資産税を納付することになる。

 

予定納税 (Estimated Tax)

 ところで、いずれの税金も、納めるタイミングがそれぞれ定められているが、所得税、売上税については共通して予定納税という制度がある。これは、一年間に納めるであろう税金を、定められた回数、および割合で分割して納付する制度で、税金の種類により納付額、タイミングが多少異なるので注意が必要。例えば連邦所得税の場合、納付額は年4回(ビジネスの会計年度のそれぞれ4、6、9、12カ月目の15日)で、均等に25%の納付が必要となる(年度末に納める所得税が$4,000の場合、それぞれのタイミングで$1,000ずつ納付する)。一方、カリフォルニア州の所得税については、納付額の割合が、それぞれのタイミングで30%、40%、0%、30%(2017年度)と毎回異なったりするので要注意。またSales Taxについては、納付額、あるいは申告の頻度により予定納税の要否、時期が異なるので、Seller’s Permit取得時に確認しておくことが必要。いずれの予定納税においても、納付額が定められた割合を下回った場合、ペナルティが課せられるので注意が必要。

 

Permanent Establishment (PE)/

NEXUSという考え方

 ビジネスを営む際、何処(どの州、市、機関など)に税金を納めるかを判断する時に、PE/NEXUSというものを意識しなければならない。日本語では恒久的所在 / 結び付、などという意味で、ビジネスが実際にどこで行われているかが、税金を納める際の重要な判断基準の一つであり、事業主はこれを意識する必要がある。例えば、州税の無いネバダ州に会社を設立して、実際にはカリフォルニアでビジネスを行った場合、カリフォルニア州に対する納税義務が発生する。つまり、会社の設立場所と、納税場所は必ずしも一致せず、PE/NEXUSの考え方に則り納税地はビジネスを実際に行っている場所となる。よく税金の無い州に会社を設立すれば税金は発生しない、と誤解される場合があるが、必ずしもそうではないので注意が必要。

 

その他の税務手続き

 いくつか紹介したように、税金と一言で言っても様々な種類があり、その申告方法もそれぞれ異なる。また、今回紹介した税金以外にも、社員を雇用した場合に発生する雇用関連の税金(社会保険税、失業保険税など)、個人事業に関連するSelf-Employment Tax、高額所得者に課せられる追加の医療保険税(Medicare Tax)、あるいは特定の支払い(利息、配当、ロイヤルティなど)を海外に送金する場合に必要となる源泉税(Withholding Tax)の納付義務など、ビジネスを営む中では、その運用により様々な税金に対する対応が必要となる。

 また各税法も毎年の景気などに左右され、その規定が頻繁に改定されたりするので、常に最新の規定を知り、適切な税金を納められるよう対処することが肝要と言える。なお各税務署では、管轄する税金についてのPublicationなどを無料で開示、提供しているので、各税務署あるいは専門家に前広に確認し、事前準備をされることを勧める。

 ところで、Sales taxはカリフォルニア州では基本的には有形物が対象の税金ではあり、Digital products(ソフトウェア、電子メディアなど)は課税対象外となっているが、他州ではSale tax対象の州もあり、カリフォルニア州も将来課税対象として検討されているなど、州税務当局の今後の同行は注視することが肝要と言える。

 

情報提供:松本孝之CPA (Matsumoto & Associates, CPA)

www.ma-cpa.com

 

 

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データ保存対策

ビジネス、家庭でのデータ保存対策

家庭でも職場でもパソコンが一人に一台は当たり前。今ではそれに加えてスマートフォンやタブレットも一人一台の時代。それらのデバイスを使ってメールを読んだり送ったり、写真を撮ったりと様々な用途で使用されている。中には友達から送られてきたメールに大切なデータが添付されていたり、大切な思い出の写真などもたくさんあるはずだ。

 

 

データはクラウドサービスに一括管理

 それらの大切なデータをどこに保存しているだろうか? あるデータはパソコンの中、またあるデータはスマートフォンの中やクラウドサービスの中といった具合にバラバラに保存していないだろうか? あちこちの場所にバラバラに保存していては大切なデータを無くしてしまったり、パソコンの故障とともにデータまで失ってしまうこともあり得る。クラウドサービスにまとめてデータを保存しておけばスマートフォンの紛失やパソコンを買い換える時などには手軽にデータを取り出せるので安心便利だ。

 

お勧めの保存対策方法

 しかし、クラウドストレージだけに頼ってしまって大丈夫だろうか? クラウドサービスを使い始める前から撮りためていたデジカメで撮った写真や動画は、クラウドサービスに保存せずそのままパソコンの中に眠ったままというのもありそうな話だ。また、今まで無料で使っていたクラウドサービスが突然サービス終了になったり、パスワードを忘れてアクセス出来なくなったり、家族のメンバーそれぞれがどこのサービスを利用しているか知らないということもありがち。家族の大切な思い出の写真や動画は、そういった万が一の場合にも消えて無くなることがないようにしっかりと対策を行っておくことをお勧めする。

 

 その方法の一つにNAS(ナス、Network Attached Storage)と呼ばれるデータ共有用ハードディスクがある。会社に勤める人なら、職場でNASを使っている場合も多いかもしれない。

家庭のWiFiネットワーク内にNASを設置することで、パソコンやスマートフォン、タブレットなどから自由にアクセスして、共有フォルダと呼ばれる場所にデータを保存したり閲覧したりすルことができる。クラウドストレージサービスとよく似たものではあるものの、すべてのデータが自分の家の中にあるので、突然サービスが打ち切られるなどの心配がない。パソコン、スマートフォン、タブレットなどそれぞれのデバイスの中に別々に保存されているデータも、このNASの一つの共有フォルダの中にコピーして保存するすることも可能だ。NASの設置やスマートフォン、タブレットからの使い方はNASの種類やアプリによって異なるので、興味があれば詳細はITに詳しい人などに相談してみよう。

 

 家族の写真や動画は一度消えてしまったら取り戻すことが出来ない大切なデータ。クラウドサービスとNAS、さらにはDVDなど複数の場所や媒体に保存しておくことも是非お勧めする。また、最近では自分の気に入った写真でフォトブックを作ってくれるサービスも増えている。昔の写真アルバムのようにデジタルデータも世代を超えていつまでも受け継いでいくことも私たちの使命と言えるかもしれない。

 

情報提供:Devicenet USA

www.devicenet-usa.com

 

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アメリカでの就職活動・転職活動