IACE TRAVEL

サンノゼ支店長

桜田 倫子 氏

1970年の創業以来、50年近くにわたり日系旅行会社として、米国・日本・アジア各所において展開を続けているIACE TRAVEL。現在アメリカ18拠点、カナダ3拠点、メキシコ1拠点、日本43拠点、上海1拠点、香港を1拠点を展開する。競争の激しい業界でありながら、同社が成長を続けている理由、またベイエリアでの展開の軌跡などを、サンノゼ支店長・桜田倫子氏にお話を伺った。

 

ペーパーチケットから

オンラインへの台頭

 サンノゼ支店の設立は2003年になります。まだシリコンバレーという言葉もそれほど知られていない時期でしたが、当時の経営陣が「次に来るのはベイエリア」と目をつけ、サンフランシスコよりも日系企業や日系スーパーも多かったサンノゼにオープンすることを決定しました。最初はスタッフ2人でスタートしましたが、16年間順調に成長を続け、現在は7人のスタッフを揃えています。私は開店の3カ月後に日本から就職して以来、サンノゼ支店におりますが、当時はEメールやインターネットがまだ一般的ではなく、航空券もペーパーチケットが主流でした。そこからEチケットが出てきて、徐々にペーパーチケットがなくなり、お客様とのやり取りも電話からEメールが中心となりました。以前は航空券を購入するには旅行会社が主な手段で、学生の旅行から企業の出張まで旅の手配はほぼ全て旅行会社が行なっていましたが、エクスペディアやオービッツといったオンライントラベルエージェント(OTA)が台頭し、旅行会社にとっては厳しい時代になったと言えます。

 

バランスの良い客層が特徴

 そういった時代の変化がある中で、なぜサンノゼ支店が仕事や従業員の数を増やしていくことができたかと言えば、ベイエリアの日系企業が増えてきたということ、オンラインという選択肢があっても電話を好むお客様は引き続き存在するということ、そして日系だけでなく米系のお客様が増えて、マーケットの裾野が広がったことにあります。サンノゼ支店の客層は企業50%、それ以外の個人などが50%という割合ですが、例えばIACEの中西部では80%以上が企業という支店もあります。そこを考えると、より流動的な企業以外のお客様をキープできている点がサンノゼ店の特徴でもあります。その中で日本人以外の割合が3割ぐらいで、年々増えています。そういった点で、客層は常に変わっていますがその変化についていくことができているように思います。

 

アメリカの真似をする必要はない

 もちろんそのための努力は、支店だけでなく会社単位で行なっています。オンラインでJRパスを購入できるようにしたり、英語のウェブサイトを改善したりといった積み重ねです。また、自分たちで仕掛けた訳ではありませんが、ここ数年で「Yelp」での評判を知って連絡をくださる人が増え、さらにその人たちが良い口コミをして、といったように波及的にお客様が増えていきました。私たちが日本で育ち当たり前と捉えているサービスが、アメリカ人のお客様にとって感動的であったりすることがあります。例えば両手で物を渡す、お客様が店を出て行く時に必ず感謝の挨拶をするといった細かいことだと思います。ですから、私たちも変にアメリカナイズするよりも日本らしいサービスを提供していけば、アメリカのお客様にも喜んでもらえると感じています。また根本にあるのは、16年店を構えていてその間一貫して、お客様が来店して安心して相談できる店舗づくりを目指しているということです。いつもここにあるという安心感、地元に根ざしたサービスを提供し続けることが大切だと思っています。

 

顧客のニーズを考えて新しい取り組みを

 今後は新しく教育旅行にも力を入れていきたいと思っています。14年間続く、全米の中・高校生を参加対象にした「沖縄青少年交流プログラム」という企画があり、今年からサンノゼ支店で担当することになりました。全米で10人ほど募集を募り、沖縄で2週間ほどホームステイをして現地の高校での体験入学を通じて同世代との交流や文化を学びます。その後東京や京都を訪れて歴史と伝統を学び、さまざまな角度から日本に対して理解を深めることができるプログラムとなっています。今後も、お客様のニーズをその時々で見極めて、商品作りや販売、マーケティングを行なっていければと思います 。

 

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IACE TRAVEL

サンノゼ支店長

桜田 倫子 氏

1970年の創業以来、50年近くにわたり日系旅行会社として、米国・日本・アジア各所において展開を続けているIACE TRAVEL。現在アメリカ18拠点、カナダ3拠点、メキシコ1拠点、日本43拠点、上海1拠点、香港を1拠点を展開する。競争の激しい業界でありながら、同社が成長を続けている理由、またベイエリアでの展開の軌跡などを、サンノゼ支店長・桜田倫子氏にお話を伺った。

 

ペーパーチケットから

オンラインへの台頭

 サンノゼ支店の設立は2003年になります。まだシリコンバレーという言葉もそれほど知られていない時期でしたが、当時の経営陣が「次に来るのはベイエリア」と目をつけ、サンフランシスコよりも日系企業や日系スーパーも多かったサンノゼにオープンすることを決定しました。最初はスタッフ2人でスタートしましたが、16年間順調に成長を続け、現在は7人のスタッフを揃えています。私は開店の3カ月後に日本から就職して以来、サンノゼ支店におりますが、当時はEメールやインターネットがまだ一般的ではなく、航空券もペーパーチケットが主流でした。そこからEチケットが出てきて、徐々にペーパーチケットがなくなり、お客様とのやり取りも電話からEメールが中心となりました。以前は航空券を購入するには旅行会社が主な手段で、学生の旅行から企業の出張まで旅の手配はほぼ全て旅行会社が行なっていましたが、エクスペディアやオービッツといったオンライントラベルエージェント(OTA)が台頭し、旅行会社にとっては厳しい時代になったと言えます。

 

バランスの良い客層が特徴

 そういった時代の変化がある中で、なぜサンノゼ支店が仕事や従業員の数を増やしていくことができたかと言えば、ベイエリアの日系企業が増えてきたということ、オンラインという選択肢があっても電話を好むお客様は引き続き存在するということ、そして日系だけでなく米系のお客様が増えて、マーケットの裾野が広がったことにあります。サンノゼ支店の客層は企業50%、それ以外の個人などが50%という割合ですが、例えばIACEの中西部では80%以上が企業という支店もあります。そこを考えると、より流動的な企業以外のお客様をキープできている点がサンノゼ店の特徴でもあります。その中で日本人以外の割合が3割ぐらいで、年々増えています。そういった点で、客層は常に変わっていますがその変化についていくことができているように思います。

 

アメリカの真似をする必要はない

 もちろんそのための努力は、支店だけでなく会社単位で行なっています。オンラインでJRパスを購入できるようにしたり、英語のウェブサイトを改善したりといった積み重ねです。また、自分たちで仕掛けた訳ではありませんが、ここ数年で「Yelp」での評判を知って連絡をくださる人が増え、さらにその人たちが良い口コミをして、といったように波及的にお客様が増えていきました。私たちが日本で育ち当たり前と捉えているサービスが、アメリカ人のお客様にとって感動的であったりすることがあります。例えば両手で物を渡す、お客様が店を出て行く時に必ず感謝の挨拶をするといった細かいことだと思います。ですから、私たちも変にアメリカナイズするよりも日本らしいサービスを提供していけば、アメリカのお客様にも喜んでもらえると感じています。また根本にあるのは、16年店を構えていてその間一貫して、お客様が来店して安心して相談できる店舗づくりを目指しているということです。いつもここにあるという安心感、地元に根ざしたサービスを提供し続けることが大切だと思っています。

 

顧客のニーズを考えて新しい取り組みを

 今後は新しく教育旅行にも力を入れていきたいと思っています。14年間続く、全米の中・高校生を参加対象にした「沖縄青少年交流プログラム」という企画があり、今年からサンノゼ支店で担当することになりました。全米で10人ほど募集を募り、沖縄で2週間ほどホームステイをして現地の高校での体験入学を通じて同世代との交流や文化を学びます。その後東京や京都を訪れて歴史と伝統を学び、さまざまな角度から日本に対して理解を深めることができるプログラムとなっています。今後も、お客様のニーズをその時々で見極めて、商品作りや販売、マーケティングを行なっていければと思います 。