Nippon Trends Food Service, Inc.

取締役社長

山下 英幸 氏

ベイエリアにラーメンブームが到来して久しいが、その陰の立役者でもあるのが麺製造会社Nippon Trends Food Service, Inc.(N.T.F.S.)の取締役社長・山下英幸氏。N.T.F.S.ではサンノゼを拠点に本格的な日本のラーメン、うどん、そば、焼きそば、グルテンフリーの麺、餃子、ワンタンを製造している。麺はアメリカ、カナダ、ラテンアメリカのレストランなどに出荷しているほか、「やまちゃんラーメン」で知られる商品を日系スーパーでも販売している。同社の設立から現在までの道のりやベイエリアのラーメン事情、アメリカで起業するヒントなど、山下さんにお話を伺った。

 

 

急成長するベイエリアの

ラーメン市場を支える

 サンフランシスコは全米でもニューヨーク、ロサンゼルスとともにラーメン三大市場と言えますが、特にベイエリアはシリコンバレーの活況で30代から40代の日本食好きな若者が増え続けています。平均所得も高く、外食機会も多いヤングジェネレーションが急増し、毎年3割から5割成長しています。また、全米のラーメン店舗数もこの20年で数百店舗から数千店舗と10倍以上の勢いで増えました。当社でも「ラーメン文化をアメリカに広めたい」という願いのもと、この急成長を支えて来ました。創業以来、「こういう麺が欲しい」というお客様の要望に応えて特注麺を作り、進化する日本のラーメン最新情報を共有し、麺ビジネス40年のキャリアとアメリカでの起業経験に基づいたノウハウを提供しています。また設備投資を毎年行い、常に最新の機械を備えています。1日の生産量は約15万食ほどで、サンノゼ、ロサンゼルス、ニューヨークに営業事務所を構え、今年バンクーバーに事務所を立ち上げました。

 

創業20年。麺製造に集中し、

黒子に徹する

 やまちゃんラーメンは創業20年になります。1989年、長崎リンガーハットのアメリカ一号店がサンノゼにオープンし、当時私は米国法人の営業担当として勤めていました。しかし1995年に日本のバブル経済崩壊の影響で会社を清算することになりましたが、創業者の意思を継ぎ店舗を存続させるべく会社を引き継がせていただきました。そして2000年、存続会社から工場部門をスピンオフする形で新しくN.T.F.S.を立ち上げました。自らレストラン展開するより、黒子に徹して美味しい麺の製造、今までの経験を生かしたコンサルティングに力を入れていこうと決意しました。幸いビジネスは順調に成長し、一緒に頑張ってくれた従業員の方々、ご協力いただきました御取引先様への感謝の気持ちでいっぱいです。

総合的なレストランサポート事業を展開

 これまで経営する中で、特に苦労したのは人員不足です。家族経営で創業し今では60人余りの従業員を雇用していますが、常に人員不足の状態です。特に近年シリコンバレーの家賃高騰により、各レストラン様では今までにない深刻な状態となっています。今後は食品製造にとどまらず、厨房機器の販売、コンサルティング、ラーメンスクールを中心とした人材育成事業、将来はレストランスタッフの派遣業など、総合的にレストランをサポートする事業展開を考えています。

 

アメリカで起業する人への

アドバイス

 最も大切なことは「自分は何のために、どのようなお店を作りたいのか」事業の意義・目的を明確にすることです。アメリカのお客様と日本のお客様とでは、味の嗜好に違いがあります。日本の味をそのまま持ってくると、塩辛い、脂が多いと言われます。SNSでお客様からの多くの意見がリアルタイムに書き込まれますと、どうしても自信を失ってしまいます。しかし、アメリカに出てくる以上、日本でやっているそのままの味でチャレンジしてください。まずは自身の信念を貫くことが大切です。その中で、現地の嗜好を考慮したメニューを追加していくのです。また、外国人としてアメリカで起業するには、資金調達が困難であることを覚悟しなければなりません。自身にアメリカでのクレジット(信用度)がないので、資金を簡単には調達できません。店舗建設も、日本のように時間通りに行きません。空家賃の発生など余分な経費がかかってしまいますので、十分に余裕を持った資金計画が必要です。

 

 当社の企業理念は、日本の食文化及び地域社会の進歩・発展に貢献することです。私共の30年のアメリカでの経験を生かして、お客様にサービスを提供し日本の食文化を更に広めていければと思います。

 

 

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Nippon Trends Food Service, Inc.

取締役社長

山下 英幸 氏

ベイエリアにラーメンブームが到来して久しいが、その陰の立役者でもあるのが麺製造会社Nippon Trends Food Service, Inc.(N.T.F.S.)の取締役社長・山下英幸氏。N.T.F.S.ではサンノゼを拠点に本格的な日本のラーメン、うどん、そば、焼きそば、グルテンフリーの麺、餃子、ワンタンを製造している。麺はアメリカ、カナダ、ラテンアメリカのレストランなどに出荷しているほか、「やまちゃんラーメン」で知られる商品を日系スーパーでも販売している。同社の設立から現在までの道のりやベイエリアのラーメン事情、アメリカで起業するヒントなど、山下さんにお話を伺った。

 

 

急成長するベイエリアの

ラーメン市場を支える

 サンフランシスコは全米でもニューヨーク、ロサンゼルスとともにラーメン三大市場と言えますが、特にベイエリアはシリコンバレーの活況で30代から40代の日本食好きな若者が増え続けています。平均所得も高く、外食機会も多いヤングジェネレーションが急増し、毎年3割から5割成長しています。また、全米のラーメン店舗数もこの20年で数百店舗から数千店舗と10倍以上の勢いで増えました。当社でも「ラーメン文化をアメリカに広めたい」という願いのもと、この急成長を支えて来ました。創業以来、「こういう麺が欲しい」というお客様の要望に応えて特注麺を作り、進化する日本のラーメン最新情報を共有し、麺ビジネス40年のキャリアとアメリカでの起業経験に基づいたノウハウを提供しています。また設備投資を毎年行い、常に最新の機械を備えています。1日の生産量は約15万食ほどで、サンノゼ、ロサンゼルス、ニューヨークに営業事務所を構え、今年バンクーバーに事務所を立ち上げました。

 

創業20年。麺製造に集中し、

黒子に徹する

 やまちゃんラーメンは創業20年になります。1989年、長崎リンガーハットのアメリカ一号店がサンノゼにオープンし、当時私は米国法人の営業担当として勤めていました。しかし1995年に日本のバブル経済崩壊の影響で会社を清算することになりましたが、創業者の意思を継ぎ店舗を存続させるべく会社を引き継がせていただきました。そして2000年、存続会社から工場部門をスピンオフする形で新しくN.T.F.S.を立ち上げました。自らレストラン展開するより、黒子に徹して美味しい麺の製造、今までの経験を生かしたコンサルティングに力を入れていこうと決意しました。幸いビジネスは順調に成長し、一緒に頑張ってくれた従業員の方々、ご協力いただきました御取引先様への感謝の気持ちでいっぱいです。

 

総合的なレストラン

サポート事業を展開

 これまで経営する中で、特に苦労したのは人員不足です。家族経営で創業し今では60人余りの従業員を雇用していますが、常に人員不足の状態です。特に近年シリコンバレーの家賃高騰により、各レストラン様では今までにない深刻な状態となっています。今後は食品製造にとどまらず、厨房機器の販売、コンサルティング、ラーメンスクールを中心とした人材育成事業、将来はレストランスタッフの派遣業など、総合的にレストランをサポートする事業展開を考えています。

 

アメリカで起業する人への

アドバイス

 最も大切なことは「自分は何のために、どのようなお店を作りたいのか」事業の意義・目的を明確にすることです。アメリカのお客様と日本のお客様とでは、味の嗜好に違いがあります。日本の味をそのまま持ってくると、塩辛い、脂が多いと言われます。SNSでお客様からの多くの意見がリアルタイムに書き込まれますと、どうしても自信を失ってしまいます。しかし、アメリカに出てくる以上、日本でやっているそのままの味でチャレンジしてください。まずは自身の信念を貫くことが大切です。その中で、現地の嗜好を考慮したメニューを追加していくのです。また、外国人としてアメリカで起業するには、資金調達が困難であることを覚悟しなければなりません。自身にアメリカでのクレジット(信用度)がないので、資金を簡単には調達できません。店舗建設も、日本のように時間通りに行きません。空家賃の発生など余分な経費がかかってしまいますので、十分に余裕を持った資金計画が必要です。

 

 当社の企業理念は、日本の食文化及び地域社会の進歩・発展に貢献することです。私共の30年のアメリカでの経験を生かして、お客様にサービスを提供し日本の食文化を更に広めていければと思います。